Pythonにて、2系、3系など環境を使い分けたいという場合や、WebスクレイピングなどでSeleniumのVer.3系とVer.4系の環境を分けたいという場合など、環境を使い分けたい場合の1つの手段が仮想環境となりますが、その構築手順を記載していきます。
Pythonの仮想環境構築ということになりますが、まずはじめにPythonのダウンロード、インストールについては以下の関連記事に手順を記載していますのでこれに沿って実施してください。
仮想環境構築についてはPython標準で用意されているvenvというソフトを使用しての構築手順となります。
目次
1.仮想環境構築
まずは、コマンドプロンプトを開きます(Macの場合はターミナル)。
以下などで仮想環境を構築したいプロジェクトディレクトリまで移動します。
cd [projectdir]
次に仮想環境を作成します。
プロジェクトディレクトリ直下にvenvという名前で仮想環境用のディレクトリを作成する場合ですが、以下を実行します。
python -m venv venv
これにてプロジェクトディレクトリ直下にvenvという名前の仮想環境用のディレクトリが作成され仮想環境が構築されます。
2.仮想環境の有効化
この状態で仮想環境を有効化する場合には、プロジェクトディレクトリ直下にて、
venv\Scripts\activate
source venv/bin/activate
を実行します。
これにより、以下のようにプロンプトの先頭に環境名が表示されます。
(venv) C:\Users\venv\Scripts>
(venv) $
環境名が表示されている間は仮想環境が有効化されています。
3.仮想環境でのインストール
この有効化された状態で、Pythonなどこの仮想環境で使用したいもの、パッケージなどで使用したいものをインストールしていけば、インストールしたものはこの仮想環境が有効になった時だけ使われるようになります。
そのため仮想環境を複数構築しておくことで、仮想環境ごとに使い分けたいものはそれぞれの仮想環境を有効化してからインストールすれば使い分けることができます。
たとえば、「openpyxl」をインストールする場合には以下のようになります。
(venv) C:\Users\venv\Scripts>pip install openpyxl
(venv) $pip install openpyxl
4.Python複数バージョンでの仮想環境構築
Windows環境で実行する場合になりますが、Windows環境でたとえばまっさらな状態からPythonの複数バージョンを分けて作業できる環境を仮想環境で用意する場合には以下のようになります。
1つ目の仮想環境にPythonの3.8.10、仮想環境にPythonの3.9.6をインストールする場合の例としています。
まずはじめに、通常環境の状態で、
1.Pythonの複数バージョンをインストールしておきます。(例えば、3.8.10と3.9.6)
(以下過去記事(関連記事)などでダウンロード、インストールを実施)
ここまでで通常環境にPython3.8.10とPython3.9.6がインストールされています。
2.その後、それぞれのバージョンごとに仮想環境を構築します。
まずはPython3.8.10についてになります。
#Python 3.8.10 の仮想環境を作成 c:\>py -3.8 -m venv .\venv_py38
これにて「venv_py38」というディレクトリが作成され仮想環境が構築されます。
仮想環境を有効化するには以下にて行います。
# 仮想環境を有効化 c:\>venv_py38\Scripts\activate
仮想環境のPythonのVersionを確認するにはこの状態で以下を実行します。
# 仮想環境のPythonのVersion確認 (venv_py38) $ python -V Python 3.8.10
Python 3.8.10の仮想環境ができていることが確認できます。
この後、Python3.9.6に関しても同様のことを行っていきます。
#Python 3.9.6 の仮想環境を作成 c:\>py -3.9 -m venv .\venv_py39
これにて「venv_py39」というディレクトリが作成され仮想環境が構築されます。
仮想環境を有効化するには以下にて行います。
# 仮想環境を有効化 c:\>venv_py39\Scripts\activate
仮想環境のPythonのVersionを確認するにはこの状態で以下を実行します。
# 仮想環境のPythonのVersion確認 (venv_py39) $ python -V Python 3.9.6
Python 3.9.6の仮想環境ができていることが確認できます。
それぞれの仮想環境上のモジュールなどは仮想環境ごとに分けてインストールとなりますので、それぞれの仮想環境を有効化しておいてインストールすることになります。
たとえば、「openpyxl」をインストールする場合には以下のようになります。
(venv_py39) C:\Users\venv\Scripts>pip install openpyxl
(venv_py39) $pip install openpyxl
その後、必要であればエディターなどを以下などにてインストールしていきます。
4.VisualStudioCodeのインストール
5.VisualStudioCodeの日本語化をインストール
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